元気新聞

冬の季節は、寒さと空気の乾燥のため、風邪やインフルエンザ、ノロウイルスなどに感染しやすくなり、新型コロナウイルスにも一層注意が必要です。
また、心臓病や脳卒中、肺炎などの病気が増える季節でもあります。
冬の生活で気をつけたいポイントを確認しておきましょう。

冬は身体が乾きやすい

冬は空気の乾燥により、汗をかかなくても皮膚や粘膜、あるいは呼気から水分が外に出ています。
体重60kgの大人では、1日約900mlの水分が身体から出ていきますが、部屋の湿度が低くなるほど身体から失われる水分量が増え、冬でも脱水になることがあります。
体の水分が足りないと、血液の粘度が増して、いわゆる「ドロドロ」の状態になり、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まるといわれています。
冬は水分を失っている自覚が少なく、さらに、マスクの着用で口や喉の湿度が保たれて乾燥を感じにくくなるので、意識して水分を補給するようにしましょう。

部屋の湿度を適度に保つ

空気が乾燥すると、ウイルスは空中に長く浮遊する一方で、喉は乾燥してウイルスが体内に侵入しやすくなります。
気道にある 「線毛」は、ウイルスなどが肺まで入ってくるのを防御する役割を担っていますが、湿度が低いと線毛の働きが低下してしまうので、ほどよい湿度と身体の水分量を保つことが大切です。
加湿器などを使って湿度50%前後に維持するとよいでしょう。
また、換気を心がけて感染症を予防しましょう。

冬場に多発するヒートショックに 気をつけて!

ヒートショックとは、急激な温度の変化により身体がダメージを受けることです。
暖房の効いた暖かい部屋から寒いところに出ると、熱を奪われまいと血管が縮んで血圧が急上昇します。
血圧の大きな変動は、狭心症や心筋梗塞、脳卒中の引き金になりかねません。

こんな時は注意しましょう

◆暖房の効いた部屋から、寒いトイレに行くとき
◆暖かい家の中から、寒い外に出かけるとき
◆寒い脱衣場から急に熱いお風呂に入るとき
◆入浴後、暖まった体で、急に寒い脱衣所や部屋に行くとき

冬のヒートショックを予防するために、脱衣所やトイレに暖房器具を置くなど工夫しましょう。
入浴前にシャワーで浴槽にお湯をためたり、すでに浴槽にお湯がたまっている時はフタを開けておいたりすると、浴室の温度を上げることができます。
浴室の床にマットやスノコを置くのも有効です。
そして、入浴前と入浴後の水分補給もお忘れなく。
冬の生活を見直して、寒い季節をより快適に過ごしましょう。