●主な症状
下痢、おう吐、吐き気、腹痛、発熱
症状がひどい場合には、脱水症状を起こすことがあります。
●潜伏期間
1~3日
●感染経路
①人から人への感染
感染者のおう吐物や便を触った手や、手で触れたものを介して口に入り感染します。
また、おう吐物の飛沫から感染する場合もあります。
人によっては、ウイルスに感染しても発症せず(不顕性 感染)、ウイルスを排出する場合があるため、知らない間に感染が広がっていることもあります。
②汚染された水、食品からの感染
食品からの感染で多いのは貝類によるもので、汚染された二枚貝を生や加熱が不完全なまま食べることで感染します。
感染性胃腸炎にかかったら
●ウイルスを原因とする感染性胃腸炎に対して、特別な治療法はありません。
治療は輸液、整腸剤などの対症療法に限られます。
脱水を防ぐために、水分補給や安静が必要です。
●乳幼児や高齢者などの抵抗力の弱い人が感染すると重症になることがあるので、早めに医療機関を受診しましょう。
●下痢止め薬を使用すると、病気の回復を遅らせることがあるので、使用については、医師に相談してからにしましょう。
●症状が治まっても1週間は便の中にウイルスが出ますので注意しましょう。
感染予防のポイント
手洗い
● 日ごろから、調理前後、食事前、トイレの後、帰宅後などに、石けん(液体石けんが推奨されます)を使って、流水で手をしっかりと洗いましょう。
● 手洗い後のタオルは供用しないようにしましょう。
食中毒の予防
● カキなどの二枚貝は、中心部まで十分に加熱しましょう。湯通し程度では、ウイルスは死滅しません。とくに乳幼児や高齢者は注意しましょう。
● 貝類を調理したまな板や包丁は、すぐに熱湯消毒しましょう。
● 野菜、果物などの生鮮食品は、水道水で十分に洗いましょう。
● 調理する際、食事の前、トイレの後には、よく手を洗いましょう。
二次感染を予防するために塩素系消毒薬(次亜塩素酸ナトリウム)や加熱(85℃、1分間以上)が有効です。