元気新聞


あなたは自分の脈拍を測ったことがありますか? 
脈拍は運動、精神状態、体温などによって変動するので、脈拍を測ることによって心身の状態を知ることができます。 
脈拍とは、心臓が大動脈に血液を送り込むときの脈動が伝わって生じる動脈の波動です。
動脈が体表近くを通る部位、主に手首の内側の橈骨(とうこつ)動脈で測ります。 
健康な人の脈拍には一定のリズムと強さがあります。
脈拍数はさまざまな要因で変動します。 基準となるのは安静時の脈拍数で、健康な成人の正常範囲は1分間に50~100回です。 
性別、年齢、体重などにより個人差があり、人によってほぼ一定です。 
したがって、測った脈拍は普段の脈拍と比較して判断する必要があります。 
脈拍の変動は大別すると速い(頻脈)、遅い(徐脈)、不規則の3つ。 
運動、興奮、緊張、食事、入浴などによって早くなりますが、これは生理的な変動で、次第に安静時の脈拍に戻ります。
運動が強いほど脈拍数が増加するので、脈拍数は運動強度の目安になります。
脈拍は発熱、貧血、脱水症などにより早くなり、下痢、嘔吐などの消化器症状、過度の空腹で遅くなることがあります。 
また、過労、過度のストレス、睡眠不足、喫煙、アルコールやコーヒーの飲みすぎ、風邪薬の服用などでも脈拍が速くなったりすることがあります。 
多くの場合は自然に戻ります。
しかし、思いあたる要因があれば生活を見直し、改善する必要があります。
脈拍が不規則になる場合も、たまに乱れる程度であれば、問題ないことがほとんどといわれていますが、まったく不規則に打つ、以上に速いか遅い、急に意識が遠のくなどの症状が伴う場合は、治療が必要な不整脈の可能性もありますので医師に相談してください。

図のように片方の手のひらを上にし、親指側の手首をもう一方の手の人差し指、中指、薬指の指先で軽く押さえて測定します。 
安静時脈拍を測定する際は、次のことに注意しましょう。
●5分くらい安静を保った後に測る。
●食事、入浴の30分以上後に測る。
●楽な姿勢で測る。

下記のような脈拍の場合は注意が必要です。

貧血、甲状腺疾患などの代謝性疾患、肺の病気などの疑いもあります。 
また以上に速い場合は緊急に処置が必要なこともあります。

頻繁に乱れたり、突然バラバラに打ち出したりするものは危険な不整脈ののおそれがありますので、医師にご相談ください。

運動時の脈拍数は運動強度の目安になります。
運動の適度な強さは個人により異なりますが、運動に慣れていない人は運動強度30%くらいからはじめ、50%程度を目標にすると良いでしょう。
運動強度50%の脈拍数(毎分)は以下の計算式で求められます。


無理のない範囲で行い、慣れてきたら徐々に強度を強めると良いでしょう。