元気新聞

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お風呂がありがたい季節になりました。
お湯に肩までじっくり浸かれば、おもわず「ふ~っ」と吐息が……日本人に生まれてよかったと思うひとときです。
しかし、お風呂は快適な空間であると同時に、場合によって危険な場所になることも。
健康づくりや美容に役立つお風呂を楽しむためにも、安全に入浴するためのノウハウを知っておきましょう。
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私たちが熱いと感じる温度は大体42℃以上。
38~40℃あたりだと、ぬるく感じます。
本の数度の違いですが、高温で入浴すると、血圧や心拍数が急激に上昇します。
また、お風呂の温度が高いと、血液が固まりやすいとの報告があります。
人間の血液中の水分は約53%ですが、42℃のお湯に10分入ると、約50%に減ると言われています。
たった3%と思うかもしれませんが、それだけでも血液の粘性が上がって流れが悪くなり、血栓ができやすくなってしまうのです。
しかも、体温が上がると、出来た血栓が溶けにくくなります。
特に高血圧や心臓の弱い方は要注意です。実際に、脳出血(入浴直後)、脳貧血、意識障害(入浴中)、急性心筋梗塞、脳梗塞(入浴後)などによる突然死は1年間で約1万5000人にものぼるといわれています。
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首までお湯に浸かる全身浴では、水の重さの分の圧力(静水圧)が心臓や肺にかかり、大きな負担となります。
そのため、息苦しく感じるようになり、長湯には向きません。
ゆっくりリラックスしたい時は、38~40℃のぬるめのお湯にして、みぞおちまで浸かる半身浴にしましょう。
下半身で温められた血液が全身をめぐり、カラダが芯から温まります。
また、不眠症や冷え症、足のむくみ、腰痛などの解消にもつながります。
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急激な温度変化は急激な血圧の変化を招きます。
冬場は特に脱衣所や浴室と他の部屋との温度差が大きいので注意が必要です。
入浴前に湯船のフタを開けておく、洗い場に温水シャワーをかけておくなどの工夫を。
脱衣所も、暖房器具を持ち込むなどして暖めておくことを忘れずに。

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●一人での入浴を避ける
浴室で倒れた時などは、すばやく対処するのが深刻な事態を防ぐための鉄則。手遅れにならないためにも、家族がサポートするよう心がけてください。
●さら湯は避ける
入れたばかりのお風呂は、水道水に含まれる塩素や、沸かしたての温熱刺激が直接伝わり、ピリピリした感じがあります。その上、浴室がまだよく温まっていない状態。お年寄りだけでなく、赤ちゃんや肌が弱い人でも避けたほうがベター。
●意識して水分補給を。
年齢を重ねると、喉の渇きに鈍感になり、水分補給が遅れがちになります。喉の渇きを感じなくても、体の水分は失われていますので、入浴後は意識的に水分をとるようにしましょう。