元気新聞

ご用心!高齢者の熱中症

夏になると、「熱中症」で救急車で搬送されるケースが多くみられます。
特にお年寄りは、若い人に比べて熱中症になりやすく、生命にかかわることもまれではありません。
熱中症になりやすい条件を理解し、予防しましょう。
熱中症を起こしやすい年代は?
熱中症による死亡者数を1968年~2004年の37年間にわたって累積合計したグラフ。
年代別に見ると、高齢者と4歳以下の子供に多く、10歳代後半や45~55歳の働き盛りにもピークが見られる。
特に75歳以上の高齢者に死亡例が圧倒的に多いことが分かります。

熱中症とは?
「熱中症」は、熱が体内にこもって起こるさまざまな症状の総称です。
通常は、体温が上がり始めると、汗をかいて気化させたり、皮膚の血流量を増やしたりして、熱を皮膚から逃し、体温を一定に保とうとします。
ところが、この熱の放出がうまくいかなくなると、熱中症が起こります。
高齢者が熱中症を起こしやすい理由
熱中症といえば、暑い時期に屋外で労働や運動をしているときなどに起こりやすいことが知られています。
これは労働や運動によって体内で盛んに熱が作られ、熱を放出する機能が追いつかなくなって起こります。
一方、戸外での散歩や草むしり、お墓の掃除、室内にいるときや睡眠中など、お年寄りが日常生活の中でも、熱中症を起こすケースが少なくありません。
なぜ、お年寄りは、熱中症になりやすいのでしょうか。
まず、体温調節能力の低下、汗腺の不活発化による発汗量と低下、暑さやのどの渇きを感じにくくなる、といった加齢による変化があげられます。
また、エアコンが苦手だったり、トイレが近くなるのを気にして水分をとりたがらないなど、生活習慣の要因も考えられます。
しっかり予防
熱中症は、重症になると生命にかかわることがあります。
7月~8月の猛暑の時期はもちろんのこと、梅雨の合間や梅雨明けのころなどの急に暑くなった日にも注意が必要です。
このようなときは、体がまだ暑さに慣れていないため、熱中症を起こしやすいのです。
日ごろから体調管理に気を配るとともに、生活環境を見直し、「暑さ」への対策を十分に立て、元気に夏を過ごしましょう。
熱中症予防のポイント
熱中症予防のポイント
熱中症予防のポイント
●外では日陰を選んで歩く
●エアコン、扇風機などを活用し、温度、湿度を適正に管理
●カーテン、すだれなどで、直射日光を避ける

熱中症予防のポイント
熱中症予防のポイント
●意識して水分を補給する。
のどの渇きを感じなくても、定期的に水分をとるように。
●水分と一緒に塩分の補給も忘れずに。
スポーツドリンクなどが便利。