元気新聞

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人間の運動能力は、20歳をピークに加齢とともに徐々に、そしてある時期からほぼ一直線に下降していきます。
特に歩行能力は、60~63歳から一段と低下が進みます。
これは脚の関節の可動域や筋肉量、脚筋力の低下によって歩幅が狭くなることで歩行数(ピッチ)は多くなり、前に進む速度が遅くなってくるためです。
これと併行して、内臓諸器官の機能低下も始まります。
これは「自然な老化」あるいは「生理的な老化」と言われます。
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運動能力や内臓諸器官の機能低下は、個人差があるのが大きな特徴で、日頃から運動をする習慣のある人は、老化が遅く始まります。同年代の人と比較して、10歳も20歳も若い体力をしているケースは、頻繁に見かけることです。しかし、多くの中高年の方に共通しているのは、「運動は疲れるし、苦しいから嫌だ」「仕事が忙しくて時間がない」「面倒だ」などといった理由で、運動から遠ざかり、休日は家出ゴロ寝という生活パターンです。
こうしたタイプの人は、運動不足が積み重なって実年齢より老化度は加速されていきます。次第に筋肉が萎縮し、内蔵機能も低下して、同時に大脳への刺激も少ないので、脳細胞の退化にも大きく影響していきます。また、最近の中高年の男性は、大よそ半数が生活習慣病またはメタボリック症候群の予備軍と考えられています。その先にあるのは血管が老化する動脈硬化で、こちらは心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす怖い病気です。これらの疾患の起源には「太りすぎ」「肥満」があり、特に「内臓脂肪型肥満」が強く懸念されています。これらも運動不足が深く関与しています。老化は誰しも避けられない生理的な現象です。しかし運動をすることで、老化の到来を先延ばしさせることは可能です。脳も活性化され、認知症の予防にもなります。

スポーツの秋たけなわです。若さを保つ健康づくりのため運動をはじめてみませんか?